エヴァンゲリオン陸話-2
新世紀エヴァンゲリオンの第6話「決戦、第3新東京市」。ラミエル戦に挑む数刻前、二子山山頂で初めて会話らしい会話をするシンジとレイの姿があった。そこでレイのエヴァンゲリオン搭乗理由を聞いたシンジは、レイに虚しさを覚える。そして、作戦終了後、エントリープラグ内に取り残されたレイを素手で助け出すシンジ。ゲンドウの行動とシンジの行動が重なり合ったためか、戸惑うレイに対してシンジが投げかけた言葉「笑えばいいと思うよ」は、レイがシンジに心を開いた瞬間だった。
この話の最後は、心温まる、ほのぼのとした感情に包まれるストーリーである。初登場依頼、もともと無口であることもあり、声を発する機会もなく他人に話しかける素振りさえなかったヒロインの綾波レイ。そのレイがヤシマ作戦の作戦実行直前、シンジとの会話でまずは本心をさらけ出す。しかもその内容が14歳にしては重い。二子山山頂の満月をバックに「人との絆」について話す。まるで死出の旅立ちのようだ。それを悟ったのかシンジはラミエル戦の後、EVA史上最大の名言を投げかける。正直、現実世界だと恥ずかしさで穴に入りたくなるような歯の浮くセリフだが、この場ではなくてはならない言葉。その期待に応えたシンジに個人的にエールを贈りたい思いだ。第5話と第6話は二つで1つの作品であり、エヴァンゲリオン世界観を決定づけるストーリーである。
2011年10月26日
